リスクの優先順位。ひとりの人間の災害時の働き方と向き合い方。
この前、知り合いと話していた時に、
「コレが自分にとってのリスク回避だ!」
と言われて、驚いたことがあります。
僕の基準では、
「全くリスク対策出来てないじゃん・・・」
と思ったのですが、
相手はリスク対策できているつもりだったのです。
と、偉そうな事を書く僕も、
自分の中でリスク回避策が合ってるか不安なのですが、
話をしていく中で、
「リスクの優先順位」を、
他の人は作っていない事に気づきました。
なので、今回は僕のリスクの優先順位を書いておきます。
何を守るのか
リスクを回避するためには、
自分が守るべきモノの順位づけが必要だと思っています。
自分が何を守るべきなのか、
理解できてないと、
リスクに対して向き合うことが出来ません。
守る順番を考えると
①自分の命
②家族
③財産(仕事、自分のビジネスを含む)
④知人、友人
⑤他人
僕はこんな感じの順位付けで、
自分を守ろうと思っています。
もちろん人によって違うと思います。
そして、職種によっても状況が変わってきます。
「医師、看護師」などの医療従事者の方や、
「公務員」や「救急隊員」、電力会社、通信事業者などなど、
命のインフラを守る職種の場合、
優先順位が変わることがあります。
そういった職業の方には、今回の内容は不快に思われるかもしれませんが、
だからこそ「国家資格」などで保護されていたり、
「金銭面」で「優遇されている職業」ともいえます。
僕の場合は「身体障碍者」なので、
健康な人よりもリスクのある身体ということもあり、
自分の命を最優先に考えています。
(身勝手な考えかもしれません。)
ですが、そんな感じで、
この優先順位が出来ていないと、
災害時に、周りに振り回されるだけの人間になると思うのです。
優先順位ができていれば、
仕事に向き合う覚悟も変わってきます。
東日本大震災で感じた恐怖
今回の新型コロナウイルスで、
「働かないと生きていけない」
という声をテレビで取り上げていますが、
それは、今までリスクの順位付けが出来ていなかったから、
そのつけが今回ってきている。
というのが僕の考えです。
だから「考えてないやつは倒れても良いんだ!」とは言いませんが、
少なくとも、リスク対策をしてこなかったことは、
反省すべきことだと思います。
僕がコレについて本気で考えたのは、
東日本大震災の時でした。
店も人の命も、なにもかも自然に奪われるのを見て、
「こんな仕打ちがあるのか・・・」
とビックリしました。
僕は、当時はまだ20代でした。
この時に、自分の優先順位を決めるべきだと感じました。
それが前に書いた、
①自分の命
②家族
③財産(自分のビジネスを含む)
④知人、友人
⑤他人
この順位です。
①まずは自分の命を守ること。
病気も、怪我も、すること無く、
生き延びること。
コレが出来なければ、何も始まりません。
②子供がいる方は、自分の命より子供!
ということもあるかもしれませんが、
やはり大人である自分の命が守れないことには、
子供を守ることは出来ないと思ってます。
なので、家族を2番に考えました。
そして、困っていたら助け、
自分が困ったら助けてもらうという、
お互いに持ちつ持たれつの関係かなと思います。
③財産です。
貯金や株式、不動産も財産ですし、
ビジネスの場合、社員、従業員も財産です。
コレがあると活動の幅を広くすることが出来るので、
守る必要があります。
④まずは「知人」を優先的に助けます。
知り合いというのは、今まで助けてもらったりもしてるわけで、
それを返すのが人として必要だと思うからです。
とはいえ、僕の場合は「政治」は絡んでなく、
「個人の考え方」なので「お友達」を優先します。
政治家などは多くの国民から税金を預かってるわけですから、
平等に向き合うのは難しいだろうなぁ・・・
と思います。
⑤その他の人を助ける事が出来たら助けたいです。
コレは悪く言うと優先順位が一番下です。
ですが、完全に見捨ててるわけではなく、
自分に余裕があれば助けたいと思っています。
自分に余裕が無い状態だと、
「やってやった」という恩着せがましい行為になり、
相手の行動に対して期待や圧力をかけてしまうからです。
新型コロナで試される順位付け
今回の新型コロナウイルスで、
インフラビジネス以外で出かけている人は、
守るべき順位付が出来てないと言えます。
「働かないと生きていけない。」
という人は、
「自分の命」と「財産」の順位が、
全く同じランクに入っていて、
自分の命=財産
になっていると感じます。
今回の新型コロナウイルスでは、
「自分の命」が失われるリスクがあります。
そんな時に満員電車に乗り込む人々を見ると、
「なにやってんだこの人達は・・・」
と、ビックリしました。
僕の場合は2020年3月の頭くらいから引きこもり生活をしているので、
考えられない光景でした。
命よりも「目先の利益を優先する人」が多いから、
より感染が拡大してしまい、
結果、全員マイナスになるという最悪な事態だと感じました。
僕の金銭的な対策
最初に優先順位を決めておいたのには理由があって、
コレがわかっていれば金銭的にも、
ビジネス的にも対策を打つことが出来るからです。
ひとことで言えば、
貯金しとけば、回避できるワケです。
僕の場合は1年以上の生活防衛資金があります。
ようは、1年無収入になっても、
生きていくことは出来ます。
(貨幣価値が変わったら困難になりますが。)
その時点で「①自分の命」を守ることができます。
会社が、「満員電車で来い!!」と言ってきた場合でも、
スパッと仕事をやめることが出来ます。
まぁ、サラリーマンはかなり昔にリタイアしたので、
雇われの身ではないのですが、
常にこの貯金があるから、
ある程度、安定して物事を見ることが出来ます。
「生活防衛資金」は僕にとって「災害時の精神安定剤」なのです。
次は「②家族」です。
僕の場合は幸い、親がカネにうるさい人で、
「①自分の命」の考え方も出来てるので、
というか、親から教わったようなものなので、
ほぼ放置で良いので安心してほかっています。
ケガや病気でパシリみたいなサポートすることがあれば、
まぁ助けないとなぁ・・・と思ってますが、
それ以外は放置です!
その次に「③財産」です。
私の場合、2016年の熊本地震の震災で、
利益が激減するという衝撃事態に見舞われました。
2011年の東日本大震災で覚悟してたつもりが、
いざ、ビジネスとなると、
こうもダメージを受けるものなのかと、
衝撃を受けたのを覚えています。
そして、熊本地震の時に僕が思った感情は、
「熊本の人々は大丈夫かな・・・」
という優しい気持ちではなく、
「俺やべぇ!!終わる!」という利己的な考えでした。
自分を守ることが出来ないと、
他人を思いやることは出来ない。
そう痛感しました。
その時から災害時も利益が出るよう、
災害用のビジネスも始める事にしたのです。
正直、普通の日常では全く儲かりませんが、
緊急時にはいろんな支えになると感じてはじめました。
それが、僕のリスク対策で、
新型コロナの今でもメンタルを保っていられる理由です。
そして「④友人、知人」です。
これも、重要です。
今回、新型コロナウイルスが広がる前に、
ある程度マスクを購入していたんです。
(マスクが不足する前に購入したものです。)
今回は備蓄していたマスクを知人に配りまくる事にしました。
自分の場合はリモートで行うので、
家に引きこもることができ、外出も週に1回もしていません。
なので、自分の分を確保した上で、
外で働いてる人に渡しました。
それで感染しないでほしいですし、
知人が媒体になってほしくないと願ってます。
最後に「⑤他人」です。
恥ずかしい事に、
この他人を守る事が、
今の僕には出来てないんですね。
一応、家の中にいて、
「ステイホーム」を行ってるのですが、
もっと、なんか、困ってるところを助けたいと思ってるのですが、
30代前半で財力も少ない自分には、
なかなか難しいと、
自分の力の無さを感じています。
僕が40代になった頃には、
今回の「助けることが出来ない失敗」を踏まえ、
もしもの時に動ける人間になりたいと思ってます。
(まぁ、災害が起きないのが一番なんですけど。)
インフラを保護しない無責任な国
たぶん、「医療」と「宅配」は、
「国が金銭的には守る」と思うんですね。
ただ、医療崩壊の心配があって、
これらの方が新型コロナで亡くならないか心配です。
どう考えても、このままでは医療崩壊になります。
もっとなんとかなるだろうと、
ニュースを見ながらストレスが溜まる日々です。
そして、その医療崩壊にむけて動いているのが、
インフラ以外の仕事で出社している人だと思っています。
リスクがギリギリまで来てる人
今回の新型コロナで、
観光業やイベント関係者の人たちの場合、
リスクの守るべき優先順位が
「①自分の命」まできているはずなので、
自分の貯金を切り崩す事になってると思います。
メンタルを保つのが難しいと思うので、
ものすごく心配です。
そして小売業の人は、
金銭的なダメージではなく、
命の危険が直接迫っているので、
かなりメンタルがやられているのでは無いかと心配です。
感想
色々書きましたが、
僕なりの感想としては、
自然災害は何度もやってくるということ。
一気にいろんな命や物を奪っていくということ。
だけど、その対策も、
ある程度までは取ることが出来るということ。
だからこそ、リスクと、
守る順番に優先順位を付け、
それを日常から対策しておく事が重要なのだと、
改めて感じています。
そして、こんな時だからこそ、
その場しのぎの方法ではなく、
コロナ後の世界でも活躍する、
新しい発想が求められていると思います。